アーリーミュージックカンパニー
チャペルコンサート
シリーズ2015年
演奏風景、プログラム


第140回
ルネサンスとバロック歌曲の様々

EMC Chapel Concert
Since 1995
No. 140
The Variety of Early Songs

2015.1.31 16:00pm
Temma Church
The Early Music Company






《大國 幸子》
with 井渕 美保/ポルタティフオルガン
Fortune my foe 運命の敵 / Anon.
運命は私の敵 苦しみを育て喜びは二度と返さない 私はただ 吐息し 昼も夜も悲嘆にくれる

O mistress mine 私の姐さん / Thomas Morley モーリー (1557?-1602)
おお 私の姐さん 恋人の歌を聞いて 今浮かれ 笑う 若い時は長く続かないから

Willow song 柳の歌 / Anon.
可哀相な子が 吐息をつきながら歌っていた 楽しみも

Vergene bella, che di sol vestita うるわしの乙女
Guillaume Dufay デュファイ(c.1400-1474)
あなたは輝く天の女王 どのようにこの深い愛を示そうか この祈りを聞いて下さい

I go before my darling あなたの先を僕は歩いて / Thomas Morley
狭い通りにある木陰へ 連れて行くよ そこで優しく キスをして
気まぐれな恋人達がするように ふざけあうんだ

Sweet Nimphe 美しいニンフよ / Thomas Morley
夜啼鶯が気ままに愛を囁きあ この場所で聴こう
彼女の想いの打ち明けを  二人きりで私達の愛を見つけよう

《近藤 泉》
I attempt from love's sickness 恋の病 / Henry Purcell パーセル (1659-1695)
恋の病から飛び立とうとするがそれは空しい 恋は運命よりも力強く情知らずなのだ

Fairest isle 美しい島 / Henry Purcell
最も美しき島よ ヴィーナスはここにとどまることを喜ぶ 心配事や妬みは全て除かれよう‥

From rosy bowers バラの館より / Henry Purcell
バラの茂みから飛んでおいで かわいいキューピッド 教えておくれ
わが心の人を感動させる調べを‥ ああ そんなの無駄‥
ひとたび分別を失えば 気が狂って荒野を走りぬける 私は何千回も死ぬ
Sound the trumpetトランペットをかき鳴らせ / Henry Purcell

トランペットをかき鳴らせ オーボエと共に すべての楽器で この日の栄光を寿ぎ祝うために
No no resistance is but vain だめよ 抵抗してもだめ / Henry Purcell

抵抗してもキューピッドの鎖の重さをますだけ
手をかえ品をかえこの暴君はハートをとりこにできるのよ

《高見 さなえ》
Acushla mine ロンデンデリーの歌 / アイルランド民謡
Acushla,mineは「いとしい人よ」という意味
  いとしい人よ と彼女へ自分の恋心を告げている

Come again 帰っておいで / John Dowlandダウランド (1562-1625)
恋人同志だったのに 彼女は去っていく
なんとか戻ってきてほしい と思い出に浸ったり 懇願したり…

My love is like a Red Rose 我が恋人は紅きバラ / スコットランド民謡
美しい絵のような娘よ 海が涸れるまで 変わらず愛する
たとえ 一万マイル 離れようと 私は再び帰ってくるよ

Lidia spina del mio core リディアは心の棘
Claudio Monteverdi モンテヴェルディ(1567-1643)
リディアは心の棘 引き裂き 突き刺す この傷に甘い液を塗v この辛さを和らげておくれ 我が運命のリディアよ

O come sei gentile 甘美に歌う小鳥よ / Claudio Monteverdi
なんて魅力的に歌うのだ 私の恋心をおまえの声にのせておくれ
しかし 辛い我が運命よ 私は歌いながら死ぬのだ:

《小田 肇子》
La Bianca Rosa 白い薔薇
George Frideric Handel ヘンデル (1685-1759)
純白の薔薇よ お前は花の中で最も美しく 愛らしい しかし 身を守るために
とげで刺す高慢な花だ 優雅な薔薇よ お前は花の女王だ。

Laudate Dominus 主をほめたたえよ
Claudio Monteverdi モンテヴェルディ1567-1643
トランペット 弦楽器 竪琴で賛美せよ タンバリンとダンスで
シンバルで賛美せよ アレルヤ

Zefiro torna 西風戻り / Claudio Monteverdi
春の調べに空気も和み 愛の調べを共に歌えば 山や谷にこだます
だが私一人淋しい森を行き 我が定めに泣きかつ歌う

《2nd ソプラノ:平井満美子  通奏低音:安達萌、佐野健二》

《使用楽器》
ポルタティフオルガン:小泉 匡 2003 トレブル・ヴィオール:Michael Plant 1994
 ルネサンスリュート:Martin Haycock 1990
ポジティブオルガン:Roland C-30 アーチリュート:Martin Haycock 1999



大國 幸子/ソプラノ
大阪教育大学音楽科及び同専攻科修了。声楽を2006年より平井満美子氏に師事し、アーリーミュージックカンパニーにて古楽の魅力を探る。現在東播磨地区で、様々なジャンルの歌の演奏及び指導に携わる。

近藤 泉/ソプラノ
日本大学芸術学部音楽学科声楽コース中退。声楽を井上千恵子、佐々木晴子、川上勝功、川井弘子の各氏に師事。アーリーミュージックカンパニーにてバロック歌曲、リュートソング、合唱等を平井満美子氏に、リュートと通奏低音を佐野健二氏に師事。現在、徳島バロックアンサンブル、Awa古楽コンソートメンバーとして活動中。

高見 さなえ/ソプラノ
大阪音楽大学音楽学部声楽科卒業。ミラノ・ベルディ音楽院夏期ゼミナールにて学ぶ。テレマン室内合唱団、大阪市立中学校非常勤講師を経て、現在、関西歌曲研究会会員。うえまちコンサート運営委員。大阪市生涯学習ルームコーラス講師。うえまちコンサートでテレマンアンサンブルと共演。NHK文化センターでリュートで歌うイギリスはやり歌受講。

小田 肇子/ソプラノ
華頂女子高等学校音楽科、大阪音楽大学声楽科卒。イタリア・ミラノにてシリオッティ氏に師事。英国ロンドン・トリニティ音楽院研究科にて学ぶ。アーリーミュージックカンパニーにて平井満美子氏に師事。アンサンブル葵、女性コーラス華凛・帝塚山学園茜コーラスにて活動。


井渕 美保/ポルタティフオルガン
大阪音楽大学声楽専攻卒業。6歳から電子オルガン、15歳よりピアノをはじめる。現在ジャズオルガンプレイヤー、伴奏ピアニスト。ジャズのほか、様々なオルガンに興味を持つなか、ポルタティフオルガンに出会う。

安達 萌/オルガン
兵庫県立西宮高等学校音楽科卒業。大阪教育大学教養学科芸術専攻音楽コース卒業。同大学院教育学研究科修士過程芸術文化専攻音楽研究コース修了。卒業後、第23回和歌山音楽コンクール第1位をはじめ、多くのピアノコンクールに入賞する。林敦子、佐藤价子、三森尚子、志賀美津夫の各氏に師事。古楽にも興味を持ち通奏低音奏者としての活動も始める。

監修:平井 満美子/ソプラノ 佐野 健二/リュート、ヴィオール
二人は世界でも数少ないルネサンス、バロックのリュート歌曲のスペシャリストとして活動している。デュオリサイタルに対しては「大阪文化祭本賞」を受賞、現在までに発売されたCD は常に専門誌により高く評価されており、2014年12月にリリースされた最新CDはレコード芸術の特選盤に選ばれている。アーリーミュージックカンパニー主宰。
       



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