アーリーミュージックカンパニー
チャペルコンサート
シリーズ2013年
平井満美子&佐野健二
演奏風景、プログラム


第134回
ジョン・ダウランド生誕450年記念コンサート第一夜
ファンタジア/佐野健二リュートリサイタル

EMC Chapel Concert
Since 1995
No. 134
The 450th Anniversary of John Dowland's Birth
Fantasia / Kenji Sano Lute Recital

2013.11.13 19:30pm
Senri Hankyu Hotel Ivy Chapel
The Early Music Company




ファンタジア

 ジョン・ダウランド John Dowland 1563-1626 はルネサンス後期、すなわちイギリスのエリザベス朝に於て、自他ともに認める最高のリュート奏者でした。しかし彼は宗教上の理由から、念願のエリザベス女王付のリュート奏者にはなれず、その失望を胸にイギリスを離れました。ダウランド特有のメランコリックな響きはこのような彼の生い立ちが原因ともいわれていますが、ルネサンス期には一種の病としてとらえられていた「メランコリー」は、芸術家には不可欠な鋭敏な感性の源ともされており、ダウランドのメランコリー気質は当時の風潮と掛け合わされ高揚していきました。
 ルネサンス時代における「Fantasiaファンタジア」とは、舞曲の形式に捕われることなく作者の自由な発想と技量を発揮できる楽曲でした。多くの名作が残されており、ルネサンス器楽曲の中心といっても過言ではありません。リュートを知り尽くした数々のダウランドのファンタジアにメランコリーの本質を探ります。



Kenji Sano Lute Recital

●Fancy ファンシー●

●Fancy ファンシー●

●Fancy ファンシー●

●Forlone Hope Fancy 絶望のファンシー●

●Fancy ファンシー●

●Fantasia ファンタジア●

●Farewell 別れ●

使用楽器
7-course Lute in G = Martin Haycock 1990



■佐野 健二/リュート
父方は邦楽系、母方は西洋音楽系の環境で育ち、幼少時にはピアノと楽典を学ぶ。10歳よりギターを独学で始める。高校卒業後、岡本一郎氏に師事し「九州ギターコンクール2位」「なにわ芸術祭新人賞」を受賞する。師の勧めで英国のギルドホール演劇音楽院に留学し、ギターをヘクトル・クワイン、バクストン・オーの各氏、リュートをアンソニー・ルーリー、ナイジェル・ノースの各氏に師事する。在学中にBBC放送のジュリアン・ブリーム・マスタークラスの受講生に抜擢され、その模様は全英に放映された。同校を首席にて卒業する。ギルドホール音楽院より「ジョン・ペティカン音楽賞」授与、卒業年度には「ロンドン芸術協会選出新人音楽家」に選出される。帰国後の演奏活動に対して「大阪文化祭奨励賞」「音楽クリティッククラブ新人賞」「神戸灘ライオンズクラブ音楽賞」「大阪文化祭本賞(2回)」を受ける。現在はピリオド楽器の演奏を中心としているが、そのレパートリーは古楽のみならず、現代音楽から民族音楽にまで及んでいる。2007年、リュート音楽に特化したEMCluteRecordsレーベルをリュートソングのパートナーである平井満美子と設立、自ら演奏、録音、編集、ジャケットデザインを総合的に行い、発売されたCDは専門音楽誌において優秀録音盤、推薦盤等として評価されている。アーリーミュージックカンパニー主宰、相愛大学非常勤講師。

       



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