クリスタルチャペルコンサート
佐野健二のリュート音楽の楽しみ 2002年
演奏風景、解説、プログラム


"No.44-ルネサンス・アンソロジーVol.2"
2002.3.20.


平井満美子/ソプラノ 佐野健二/ルネサンスリュート、リウトアテオルバート

2002.03.20.


 2002年3月の佐野健二のリュート音楽の楽しみは、1月の「ルネサンス・アンソロジー Vol.1」に続き、第44夜「ルネサンス・アンソロジー Vol.2」です。
 16世紀後半、イギリスではジョン・ダウランドを筆頭とするイングリッシュ・リュート楽派がルネサンス音楽の到達点ともいえる優れたリュート歌曲を生み出しました。ダウランドは1591より1610年にかけて4巻の歌曲集を刊行しています。
 同時期、イタリアではあまりに完成されたルネサンス音楽の必然的成り行きとして、新しい響きを求め、カッチーニに代表されるカメラータの人たちによる新時代の音楽が生み出されておりました。有名な「アマリリ麗し」を含んだカッチーニの歌曲集「新音楽」は1601年に出版されています。  そして、フランスでも16世紀から17世紀にかけて、リュート伴奏付きの世俗のシャンソンは、宮廷好みの新時代のリュート歌曲へと音楽は変化していきました。
 それでは今宵、今まさにバロックの扉を開けようとしている、そしてリュートが最も栄えたルネサンス後期の作品の数々をお楽しみ下さい。



Programme

《French Chanson》
わたしの命をにぎる人 Belle qui tiens ma vie / Anon.
花咲く日々に Tant que vivray / Claudin de Sermisy
ブルゴーニュのブランル Brale de Bourgongne / Adrian le Roy
どうしてこうなるのですか D'ou vient cela belle・・・ / Claudin de Sermisy

《Airs de Cour》
王妃のクーラント Septieme Courante de la Reine / Robert Ballard
甘い魅力の持ち主 Objet dont les charmes si doux
フランス風の調べ Chanson Francise / Pierre Guedron
我らが仲間 Amis enivrons nous / Etienne Moulinie

《Nuava Danzi / Anon》
プレリュード、クーラント、バレ、ヴォルタI & II
Prelude, Courante, Ballet, VolteI&II

《Giulio Caccini カッチーニ》
私は死ななければならないだろうか Dovro dunque morire
アマリリ麗し Amarilli mia bella

Interval

《English Lute Songs》
森よ 岩よ 山よ Woods, rocks and mountains / Robert Johnson
ついため息を Oft have I sigh'd / Thomas Campion
スペイン風パバーヌ Spanish pavin/Robinson
おやすみ かわいい少女たちよ Rest sweet nimphs / Francis Pilkington

《John Dowlamd ダウランド》
パイパー大佐のパヴァーヌとガリアルドPiper's Pavan & Galliard
百合のように白く White as lilies
暗闇に住まわせておくれ In darkness let me dwell
絶望のファンシー Forlone Hope Fancy
来たれ、重い眠り Come, heavy sleep

使用楽器
6-course lute=Martin Haycock 1993
14-course liuto attiorbato=Junji Nishimura 1985
7-course lute=Martin Haycock 1990

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