クリスタルチャペルコンサート
佐野健二のリュート音楽の楽しみ 第30夜1999年11月29日
演奏風景、解説、プログラム


"No.30-Italian Early Baroque Music バロックの幕開け"
1999.11.29.
平井満美子/ソプラノ 向江昭雅/リコーダー 佐野健二/アーチリュート

1999.11.29.1999.9.29.


 1900年代最後の佐野健二のリュート音楽の楽しみシリーズ、切りよく第30夜を迎えました。今回は「バロックの幕開け」と題した17世紀イタリアの音楽をお楽しみ下さい。17世紀、ヨーロッパは神を頂点とする均整のとれたルネサンスから、人間中心のバロックの時代へと世の中は移り変わります。ルネサンスの時代、すべての文化の源ともいえた文芸復興の国イタリアは、バロック時代の音楽に於いても大胆な主張や新しい手法を生み出し、ヨーロッパ中に多大な影響をあたえました。
 声楽曲はいかにして言葉と楽音を結び付け、人々を説得するかを追及していきました。有名な「アマリリ麗し」が収められているジュリオ・カッチーニの第一歌曲集「新音楽 Le Nuove Musiche, Firenze 1601」には、新しい音楽を模索し、ギリシャ悲劇に範を求めたカメラータCamerata(貴族や音楽家、詩人、哲学者といった知識階級の集まり)の人々の理念が表わされています。器楽曲に於いては、声楽音楽より派生したルネサンスの器楽曲に対して、バロックでは、おのおのの楽器独自の可能性を追及し、歌心と共に技巧を誇示する華やかなスタイルを作り上げて行きました。  今宵、歌とリコーダー、リュートによる、17世紀イタリアの「ニュー・ミュージック」をお楽しみ下さい。
  

programme

そよ風ふけば/ フレスコバルディ
Se l'aura spira tutta vezzosa / Girolamo Frescobaldi
おお新たなる驚き/ F.カッチーニ
Aria "O che nuovo stupor" / Francesca Caccini
ああ 戻り来よ / G.カッチーニ
Torna deh torna / Giulio Caccini
喜べシオンの娘よ/ モンテヴェルディ
Exulta Filia Sion / Claudio Monteverdi
ソナタ/ カステロ
Sonata Seconda / Dario.Castello
組曲/ ザンボーニ
Sonata/Alemanda-Giga-Sarabanda Largo-Fuga / Giovanni Zamboni Romano
part II
リチェルカータ/ ヴィルジリアーノ
Ricercata / Aurelio VIirgiliano
ソナタ/ メルラ
Sonata Prima / Tarquinio Merula
アマリリ麗し / カッチーニ&ナウバッハ
Amarilli mia bella / Giulio Caccini & Giovanni Nauwach
主を讚えよ/ モンテヴェルディ
Laudate Dominum / Claudio Monteverdi
ソナタ / フォンタナ
Sonata Seconda / Giovanni Batttista Fontana
それは真実なのだ/ モンテヴェルディ
Et ・pur dunque vero / Claudio Monteverdi


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